ドローンのカメラと一眼などの普通のカメラ→画質に関わる仕組みの違いを解説してみました

産業用の物では一眼レフを搭載することのできるドローンですが、そもそも一般的なカメラとドローンのカメラにはどのような違いがあるのかご存知ですか?

ドローンに搭載されていても同じカメラであることには変わりありません。

今回は一般のカメラドローンのカメラ、どんな仕組みで画質に違いが出るのか考えてみました。

 

構造の違い

そもそも”カメラ”とはどのような構造をしているかご存知でしょうか?

大きく分けると、カメラ本体で光を受ける「センサー部」、光を正確にセンサーに送る制御を担っている「レンズ部」に分けられます。

よくカメラの評価として使われる”画質”という言葉がありますが、これら2つのパーツがそれぞれ高品質であればあるほど、最終的な写真が”高画質”とうたわれることに直結します。

ではドローンと一般的なカメラとでは、これらのパーツがどのように違うのか見てみましょう。

レンズの違い

歴史的に100年前から産業的にカメラの研究が進められてきましたが、光を乱反射させず真っすぐフィルムへ入射させることへのこだわりが、今なお進化する一眼レフのレンズに受け継がれています。

焦点をきちんと合わせるためには、レンズに入ってくるあらゆる光を真っすぐ一点に収束させなければいけません。そのためにレンズの筐体内には様々な凹凸レンズが何枚も搭載されていて、そのノウハウは一眼レフ用のレンズとドローン用のレンズとでは遜色ないと思います。

 

根本的に大きな違いがあるとすれば、そのレンズ一枚一枚のクオリティだといえます。

例えばCanonの高級レンズはフローライト/蛍石という天然石が応用されています。現状の光学技術によると光をクリアに通すレベルが最も優れているという物質だそうです。

また特殊なコーティング剤の研究や熟練の職人による繊細な研磨、加えて厳しい評価基準を経て流通されているなど、高額で販売されている理由をはじめ世界中のプロフェッショナルがうなる描写力は当然妥当な事だといえます。

したがってドローンのカメラのように小型軽量化が必須となると、レンズ一枚一枚の製造が数ミリ単位となり非常に難しくなることが予想できます。

 

ところがユーザーがドローンのレンズ品質を一眼レフと比べようと思えば、望遠で大きく被写体に寄るとわかりやすいのですが、いかんせんドローンは焦点距離が固定で広角なのでディティールの比較を正確に行うことができません。メーカー独自のデジタルエンジンのセンサーを介して撮影しているため、評価したい色味などもどのパーツに根拠があるか判断しにくいこともあります。

また昨今の表現ではゴーストやフレアの発生もアリだとされる風潮があります。(このような画像の現象を見たことがあると思います)

フレアが表現の自由とされれば、これまで一眼レフ用のレンズで研究されてきた耐フレアコーティングなどがあまり重要ではなくなります

それらを踏まえて現状ではたとえPhantom 4であっても、普通に楽しむ分には落ち度なく撮影できると思います。

 

したがってドローンのレンズは一眼レフには当然かなわないという前提がありながらも、特に悪い点も見当たらないという認識でよいと思います。

そんな中2018年に発売されたDJI Mavic Pro 2では、高級カメラメーカーのハッセルブラッドと共同開発したカメラが搭載されたこともあり、今後ドローンのレンズ部に関して一定の期待が持てる流れが来ていると思います。

 

センサーの違い

レンズによる画質の違いは特に気にする必要はないとすると、重要なのはセンサー部の違いが関わってきます。

センサーの話は一眼レフ界隈でも様々な議論がされていますが、大筋で順を追って考えていきたいと思います。

 

センサーサイズ

かつてからセンサーサイズの違うカメラが様々開発されてきました。

なぜ様々なサイズのセンサーが開発されたのかといえば、カメラの小型化と予算の兼ね合いは言わずもがなですね。

ちなみにフルサイズという規格は昔の35mmフィルムと同じサイズなので昔は当たり前の規格でした。「フルサイズ=高級」という印象は昔からカメラをやっている人にとっては少し違和感なんですよね。

 

それはともかく、

いきなり極論ですが、センサーサイズは「大きければ大きいほど良い」という一般論は一応間違っていないと考えられています。

その理由は、センサーに配列されている画素一粒ずつの描写が劣化しにくいことが上げられます。

詳しくは以降の「画素ピッチ」で解説しますが、まずは主なセンサー別の代表機種を紹介します。

 

これらは主なサイズですが、このほかにもメーカー独自の様々なセンサー規格が流通しています。

この図を見てあくまでセンサーサイズだけに関した事実ですが、Phantom 4 ProやMavicなど一般用として販売されている機種のセンサーはコンデジ並みだという事がわかります。

最高級のZenmuseだけみてもセンサーサイズはAPS-Cやマイクロフォーサーズ(3/4″)という普通の一眼レフやミラーレス一眼並みです。

APS-Cの一眼レフを他に挙げてもCanonのキスデジなどが上げられますが、相場価格は7万円程度ですので、それに対してZenmuse自体が数十万円もするのは他にも多くの高い技術が搭載されているからです。

昨今の一般向けに販売されているカメラやビデオ機器には、Phantomなどと同じ「1型センサー」がよく搭載されるようになりました。ついこの間まで一般向けとしては大きな部類で、高級コンデジくらいにしか搭載されていませんでしたが、最近流通量が増えているようです。

 

コンデジと一眼レフの画質の違いは皆さん既にご存知だと思いますが、ドローンのカメラにも同じことが言えます。

現状ではDJI産業用のMatriceという大型ドローンに一眼レフなどを載せて撮影ができますが、将来的にはフルサイズセンサーの専用カメラを搭載したドローンが開発されれば、非常に大きな進歩でしょうね。

 

画素数・画素ピッチ

一般には誤解されやすいのがこの”画素数”という言葉です。1200万画素や2000万画素などとスペックが話題になりますが、どうやって算出されているかご存知でしょうか?

センサー面には多くの画素が並んでありますが、例えばセンサーの長辺4000粒、短辺3000粒並んである状態のことを面積換算で1200万画素としているのです。4000×3000と表記されることもありますね。「解像度」とも言われます。

解像度は画素密度だと捉えることもできます。昨今のデジタルカメラは比較的小さいセンサーの中にも高密度に素子を押し込めた機種も販売されていますが、技術的には無理やり押し込められていることがあるので注意が必要です。

その理由を説明しますと、

 

並んである画素同士との距離は画素ピッチ(ドットピッチ)と呼ばれます。

画素ピッチが広いほうが1画素当たりが発揮するクオリティが高く、階調のクリアな映像が撮影できます。

画像ピッチだけでは画質は語れないので難しい話は割愛しますが、画像のように同じ数の画素を各サイズのセンサーに押し込んだとすると、センサーサイズが小さくなるにつれてピッチが窮屈になるのがわかると思います。

フルサイズと同じ階調をAPS-Cで維持しようとすると、単純計算では必然的に搭載する画素を減らさざるを得ませんが、各メーカーは同等の画素数で狭い画素ピッチでも、様々な技術を駆使してなんとか画質を保とうと日々研究しているのです。

 

したがって4K撮影ができるとうたっているコンデジなどは、とりあえず4K撮影ができるものの、同じ4Kで撮影できる大きなセンサーのカメラと比較するとかなり画質が衰えます。(ちなみに”4K”とは長辺がおよそ4000ピクセルの素子を使って撮影できる技術の事を言います。)

Mavicの4K撮影よりもセンサーサイズの大きなPhantom 4 Proの4K撮影の方が画質が良いという根拠はこの点にあります。

 

動画撮影でも大人気のソニーα7シリーズやパナソニックのGH5など、フルサイズ一眼レフのセンサーで撮影される4K動画は、最高画質で撮影した場合にすさまじい情報量で収録できるので、後補正も気兼ねなくできます。

それらと同等の画質を収録できるドローンのカメラは現状ではDJI Zenmuse X7くらいです。APS-Cクラスのセンサーサイズなので長辺が6000ピクセルも搭載されているので、6K映像が撮影できるというわけです。

最終的な画質の判断は収録形式などにも左右されるため、画素ピッチだけでは一概に語れませんが、少なくともフルサイズセンサーのドローン専用カメラが開発されれば、史上最高に美しい空撮ができそうですね。

 

記録形式の違い

記録形式によってもセンサーの性能が試されます。一般的価格のカメラやドローンでは撮影した画像や映像を勝手に圧縮して軽量化して記録しています。

JPEGやMP4といった形式は皆さんご存知かと思いますが、これらは既にデータを間引いて肉眼ではわからないように劣化させた状態です。

非圧縮/低圧縮データの形式は、写真では「RAW」「DNG」、映像では「CinemaDNG」「ProRes」「Log」「12bit/10bit」などといったワードがスペック表に記載してあれば、概ね高画質撮影の対応がされています。

一眼レフはRAWデータでの写真撮影は従来から可能ですが、RAWやLog10bitなどといった高画質映像記録はほんの一部の機種にしか搭載されていません。

DJIのドローンではZenmuseくらいでないとこのような高画質収録の対応ができていません。

Phantom 4 ProですらH.265などの一般的な圧縮形式にしか対応できていませんので、今後の中級機の高画質記録が進化すると、映像業界的にもありがたいところです。Phantom 4 ProはRAW写真は撮れるそうです。

 

 

ドローン目線でまとめると

  • レンズ性能→特に案ずる必要は無し!
  • センサーサイズについて→一眼レフの画質にはさすがに勝てない。4K撮影にこだわるならMavicよりもPhantom 4 Pro!
  • 高画質記録形式→まだまだ発展途上。一眼レフですら高画質形式は未対応が多い。

 

当然一眼レフの方が多くの視点で理論上高画質ですが、動画というメディアはフレームが断続的に切り替わっていくので、ノイズなど様々なアラが目立ちにくいものです。

一眼レフ業界のようにあまり細かいスペックに躍起にならなくても構わないので、単純に空を自由に飛ばせるだけでも大きな恩恵だと思って、空撮ライフを楽しんでください。

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