ドローンで撮影した映像を「よりプロっぽくする」カラーグレーディングのすすめ

皆さんは、ドローンで撮影した映像データをどのように活用していますか?

とりあえずパソコンに取り込んで保管しているだけだったり、あるいはショートムービーにまとめたり、それらを動画サイトにアップロードするなど、楽しみ方は色々あると思います。

もちろん、撮影した動画をそのまま使うor置いておくのも良いのですが、せっかくなら、撮影した映像を綺麗に色調補正してみませんか?

少し色調補正することで、ドローンで撮影した映像をよりクオリティの高いものにできるはずです。

今回は、ドローンで撮影した動画の色調補正(カラーグレーディング)と、その具体的な方法について紹介します。

カラーグレーディング、カラーコレクションとは?

写真撮影における「レタッチ」という言葉に、聞き馴染みがある人は多いのではないでしょうか?

これはPhotoshopなどの写真編集ソフトを使った色調補正のことで、お持ちのスマートフォンで使えるアプリで簡単にフィルターをかけたり、SNSに投稿時にフィルムっぽい写真に加工したりするのもレタッチの一種です。

まだまだ一般には浸透していませんが、実は動画撮影においても、同じように撮影した映像の色調補正をする作業があります。

写真の「レタッチ」に対し、映像の色調補正は「カラーグレーディング/color grading」「カラーコレクション/color correction」などと呼ばれています。

これはフィルム時代から使われてきた用語で、かつては、「補正する」という言葉通りホワイトバランスなど基礎調整の作業を指していましたが、デジタル技術の発達と共に、色ズレ調整以上のさらに細かい調整ができるようになってきて、現代では「演色」「仕上げ」という意味でも使われるようになりました。

この動画の「カラーグレーディング」について、詳しく紹介しましょう。

撮って出しとはこんなにも違う、グレーディングのすすめ

ドローンに搭載されているものに限らず、カメラの描写力は年々高くなっています。

最近はスマートフォンですら、一昔前のデジカメ映像とは比べものにならないほど、とても細やかで綺麗な映像撮影ができるようになりました。

それでもやはりカメラという機械の性質上、「元の色味と違う」という不満や、「暗すぎ、明るすぎ」といった撮影ミスを完全に防ぐことはできません。

そういった時、撮影後にぜひ挑戦したいのが、映像の色調補正=カラーグレーディングです。

百聞は一見にしかず、参考映像をご覧ください。

この映像はDJI社のジンバルカメラZenmuse X7を使って撮影されたもの。

世界最高クラスと謳われるビデオカメラメーカーRED社のウン百万円もするカメラの画質と比較されていますが、同等の描画力を発揮していますね。素晴らしい!

Zenmuseで撮影されたシーンでは、グレーディング前後の違いが収録されています。

調整前の映像も日常の用途では十分な見栄えですが、グレーディングによってよりインパクトのある絶景に仕上げられています。

※真ん中のラインをスライドさせることで写真が切り替わります。(左:調整前/右:調整後)

山や海の鮮やかさが強くなり、全体的なコントラストが増すことで断崖や波打ち際の凸凹した形状など、編集前よりもより印象的になっていますね。

撮影直後に撮れた映像を確認する時は非常にテンションが上がりますが、帰ってパソコンの画面で見てみると色味が案外のっぺりしていたり、どこか色調に物足りなさを感じることがあります。

特にドローンで撮れたインパクトのあるアングルは、非日常的な風景に気を取られて、肝心の色味に対する評価が忘れられがちなので、グレーディングを駆使してより素晴らしい絶景映像を作って見ましょう。

グレーディングに使う主なソフト

実際にグレーディングする場合は、ソフトウェア(アプリケーション)を使う必要があります。

有名なのは以下の二つ。

  • Adobe Premiere Pro CC
  • Blackmagic Design DaVinci Resolve

Premiere(プレミア)は、ご存知の方も多いと思いますが、Photoshopなどを販売しているAdobe社の映像編集用ソフトです。

Adobe Creative CloudというAdobeのソフトウェアが一式使い放題になる年間購読プランを申し込むと、使えるようになるPremiere Pro CCの他、一部機能が制限されたPremiere Elementsがあります。

DaVinci Resolveは本格的なグレーディングソフトとして、プロの間で今少しずつ話題になっている製品です。

有料版と機能がほぼ同じ無料版がリリースされているので、ぜひ一度試してみてください。

実際のグレーディングの様子

今回は世間に馴染みのあるPremiere Pro CCを使ってグレーディングを紹介したいと思います。
(撮影したデータのフォーマットにもよるので、Premiereの基本的な設定・操作は今回は割愛します)

まずは以下の写真のように、撮影した映像をタイムラインにのせます。

Pr1

色調補正エフェクトは様々ありますが、最も直感的に操作する方法は、画面上部のタブ一覧にある「カラー画面」を使います。

画面が切り替わり自動で色調補正専用のパネル配置に変わりました。

Pr2

右側に並ぶ項目では様々なアプローチからグレーディングができるようになりましたが、今回は「基本補正」を開いてみましょう。

Pr3

パネルを開くと様々なスライダーが並んでいます。この中の「ホワイトバランス」と「トーン」の二つの調整が基本になります。

初心者にとっては、写真や映像の色調補正は、正解がわからず方向性に迷うことがあるでしょう。

慣れないうちは撮影時の設定をリカバリーしたり、ぱっと見で違和感のある要素を補正するということを念頭におくと操作しやすいです。

最終的には、実際の景色に近い色味に近づけてみることを目指すと、良い練習になりますよ。

豆知識
デジタルカメラ/ビデオで撮影する場合、白飛びを抑えるためにあえて少し暗めに撮ることがあります。また高価な機材であるほど、高画質設定で撮影したデータは妙に質素な色味であることが多いです。
これはグレーディングを前提にしているから。
「グレーディングしやすい状態のデータづくり」という考え方で、あえて薄味で記録しているんですね。

今回の場合、「爽やかな秋のサイクリング」という印象に仕上げたかったのですが、撮影後の状態は比較的暗めという印象があります。

そこでトーンの中にある「露光量」を動かしてみましょう。

これは画面全域の明るさを変えるスライダーです。

Pr4

ちょうどいい明るさまで動かしてみました。映像がぐっと明るくなったのがお分かりいただけるでしょうか?

この状態でも十分見やすいのですが、「コントラスト」を加えることでより暗い部分と明るい部分の差をつけたいと思います。

Pr5

コントラストは「白けている」とか、「なんとなく刺激が足りない」といった状態に効果があり、加えることでより「メリハリのある」「深みがある」トーンになります。

適度なコントラストは、見た人に「おっ」と思わせる要素の一つなので、特に理由がなくても隠し味やスパイスとしてぜひ触ってみてください。

最後に木々の色合いを活かすために「彩度」を持ち上げました。

premiereの彩度スライダーは色が上がりやすいので、動かすのは少しずつにしましょう。

Pr6

これで基本的な調整は完了です。ビフォーアフターを見てみましょう。

ほんの少し触っただけで、全く違う見た目になったのがおわかりいただけるかと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか?

グレーディングは、その単語からなんとなくハードルが高そうなイメージもありますが、基本的には写真のレタッチと大きく変わりません。

今回紹介した3つの要素「露光量」「コントラスト」「彩度」はカラーグレーディングにおいて基礎中の基礎ですが、これらの要素については、スライダーを動かす・動かさないの判断を含めて、プロも常に気を配っています。

最初は難しいとは思いますが、何度もスライダーを動かし、色々な人に見てもらうことで、自身の方向性や映像のテイストが徐々に見えてくるはずです。

ドローンで撮影した映像は、誰もが驚く素晴らしい映像コンテンツの一つです。

それらを正しくグレーディングすることによって、映像の素晴らしさをより力強く、印象的にし、視聴者の心をさらに確実に掴むことができるようになるはず。

みなさんも是非、ドローンで撮影した映像でカラーグレーディングに挑戦してみてください!

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