“ドローンで測量!”とは言うけど実際どんな方法なの?空撮とレーザーなど手段の違いを紹介します

ドローンの技術が産業に応用されて間もないですが、国土交通省のデータでは年間1000件近くの事例において、ドローンが作業現場で活躍しているとのことです。

従来はセスナや中型UAVによる高高度からの撮影のために、超高画質のカメラが搭載されてある必要がありました。高価なCCDカメラはもとより、離発着にかかるコストも大きく、柔軟な運用は難しかったと思います。

今後測量現場や保守点検の現場を中心にドローンの運用が期待されますが、基本的にどのような手段で役に立っているのか調べてみました。

 

測量手段の違い

ドローンによる測量の根本的な強みは、様々な外部モジュールからのアシストを受けて正確に空中を移動できることにあります。

すなわち地形データ収集のメインとなるツールは、あくまで従来でも利用してきたカメラによる撮影や、レーザー測量などの手段は変わりません。技術革新でソフトウェアによるドローン制御のサポートが飛躍的に確立されたため、今日のICT土工が可能になったというわけです。

もちろん今後新たなデバイスによる測量方法が発明される可能性もあります。

 

カメラ撮影による測量

写真測量では測量エリアをドローンで航行しながら、撮影ポイントをできるだけ細かく決めたうえで、1枚ごとの画角を重複させながら撮影します。

その後ソフトウェアを使って写真を合成し、地表の情報を得るというプロセスを取ります。

衛星からの位置情報をもとにして決められたポイントに移動して撮影しますが、画角の中央がそのポイントに当たります。撮影ポイントをドローンの飛行プランに反映させることで、正確な航路で撮影が可能となります。

ソフトウェアで合成される際の制度を上げるため、できるだけ多くの面積を重複させて撮影する必要があります。そういった作業の基準や撮影条件は、国土交通省が発行するマニュアルにまとめられています。

https://psgsv2.gsi.go.jp/koukyou/public/uav/

 

撮影された画像は専用の3Dマッピングソフトを使って、立体画像としてモデリングされます。

(画像はサイバネテック http://www.cybernetech.co.jp/product/flycyber_pix4d.html

関連画像

 

レーザー測量

地上レーザー測量は以前から実用されていましたが、ドローンに搭載できる小型のレーザースキャナも開発され、上空からのレーザースキャナ測量が可能となっています。

発振されるレーザーが地表面に当たり反射される距離と、GNSSからサポートされる位置情報を組み合わせることで地表の状態を検知することができます。

スキャナからは1秒間に数万地点の測量情報を得ることができ、そもそも取得するデータ自体が3D情報を持つので空撮測量よりも高効率な運用ができます。測量後は空撮測量と同じく、専用のマッピングソフトで立体化されます。

しかしペイロードの大きな産業用ドローンが基本となることや、スキャナそのものが1000万円を超えるものもあるので、コスト的にはハードルの高い手段です。

商品参考 RIEGL JAPAN

http://www.riegl-japan.co.jp/product/uasuav/

 

産業用ドローンについてはこちらで紹介しています。

測量用ドローンにおすすめ!DJIの高級機種MATRICE 210RTKの紹介

2018.10.31

 

 

覚えておきたい用語

i-Construction

ICTといった新しい技術を用いて効率化を図ることで、土木産業界全体の就労環境をより健やかなものに変えていく政府の取り組みです。

以下の記事にまとめてあります。

業界ではいまさら聞けないワード「UAV」や「i-Construction」とは?産業用ドローンが活躍する新しい土木建設現場の環境とは

2018.10.31

 

GNSS

人工衛星システムの総称です。GPSがすべての衛星通信に使われているという認識は間違いで、あくまでアメリカが打ち上げたGNSSです。

詳しくはこちらの記事でまとめてあります。

ドローンのコントロール制度を数センチ飛躍的に上げるRTKシステムとは?

2018.10.20

 

オーバーラップ/サイドラップ

写真撮影による測量では、撮影する1枚ごとの写真の画角をなるべく重ねる必要があります。

これによりソフトウェアによる合成精度があがり、歪みの少ない立体モデルを作成することができます。写真同士が重なっている面積の割合を「オーバー/サイドラップ率」と言います。

ドローンによる空中写真測量の場合、同一コースのオーバーラップ率は60%以上、サイドラップ率は30%以上保つことが推奨されています。

ドローンによるレーザスキャナを用いた三次元点群測量の場合、同一コースのオーバーラップ率は90%以上、サイドラップ率は60%以上保つことが推奨されています。

 

地上画素寸法

ドローンに搭載したカメラで撮影した写真データが、1ピクセルあたりでは地上の何センチ分に相当するかによって、ソフトウェアで作成する立体モデルの緻密さに影響します。

要求される地上画素寸法は現場によって違うと思いますが、現状では最高で1cm/1pixel以内で撮影できるプランを想定したいところです。

カメラの解像度と飛行高度によって地上画素寸法は変化します。したがって使用するカメラやドローンによって撮影できる最高高度が決まってくるので注意が必要です。

図のような計算によって数値を求めることもできますが、地上画素寸法1cmを満たす高度はドローンメーカーから情報を得ることもできます。

例えばDJIのZenmuse X5(4608×3456 約1600万画素)を搭載したInspireで撮影する場合、地上画素寸法1cmを満たす高度は110m以下とされています

撮影箇所の高低差によって地上画素寸法は見直す必要があり、場合によってはフライト回数が増える可能性もあります。

SfM

一般にはStructure from Motionの略でドローンで撮影した写真から、被写体の3D状態を復元できる機能のことで、ソフトウェアによる合成作業のメインとなります。

SfMの機能を持つ代表的なソフトウェアはPix4DmapperDroneDeployPhotoScanなどが有名です。

3次元空間を画像から生成する際には影を利用する方法(Shape from Shading)や、ピントを利用する方法(Shape from Defocus)などがありますが、SfMの場合は移動しながら撮影された画像情報を利用するという手段であり、本来はShape from Motionとも言われています。

 

オルソ画像

空撮画像はレンズの中心に光束が集まる中心投影と呼ばれる見え方なので、レンズの中心から対象物までの距離の違いにより、写真上の像に位置ズレが生じます。

写真に写る対象物が地面から高いほど、また写真の中心から周縁部に向かうほど、この位置ズレは大きくなります。

オルソ画像は、写真上の像の位置ズレをなくし空中写真を地図と同じく、真上から見たような傾きのない、正しい大きさと位置に表示される画像に「正射変換」したものです。

またオルソ画像には写された像の形状が正しく、位置も正しく配置されているため、地理情報システム(GIS)などにおいて、画像上で位置、面積及び距離などを正確に計測することが可能で、地図データなどと重ね合わせて利用することができます。(引用:国土交通省)

(画像参考:国土交通省)

 

まとめ

i-Constructionの推進により、ドローンを駆使した現場の効率化が日々推し進められています。

あくまで従来の手段が空中に置換したような状態ですので、テクノロジーに対して弱い事業者の方もわかりやすく理解できるかと思います。

各自治体ではこのような技術をレクチャーするイベントなども開催されているみたいですので、日々チェックされては如何でしょうか?

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